【獣医師コラム:年末年始は誤飲に注意!】
こんにちは!世田谷区の動物病院 世田谷サクラ動物病院です。
今回はわんちゃんねこちゃんに多い誤飲の話です。
なんと、誤飲の事故は年末年始が多いことがわかっています。
(参照 アニコム損害保険株式会社 誤飲について 犬と猫の誤飲事故を起こさないために知っておきたい3つの対策とは?|anicom you(アニコムユー) (anicom-sompo.co.jp))
飼い主さんも忘年会や新年会やお客様が家にきたりして忙しい時期だからでしょうね。
誤飲をしてしまったらどのような症状や治療が必要なのでしょうか。
【症状】
食べたものや大きさによって症状は異なります。
チョコレートやネギ類などの中毒物質の場合は、その物質の毒性によって症状が異なります。
玩具や生活用品などの異物は、食道内や胃や腸に留まることで症状が発現します。
食道内であれば吐きたそうな、えずくようなしぐさや、食べ物をすぐに吐いてしまう吐出、
胃や腸であれば吐出や間欠的な嘔吐、腹痛などの症状が発現します。
また、ひもなどの糸状の異物などの場合、腸でからまってしまい消化管の壊死がおこったり針や竹串など鋭利な異物などの場合、消化管に刺さり腹膜炎などを起こすことがあるので特に注意が必要です。
【診断】
いつ?何を?どれだけ食べたか?飼い主さんの問診が最も重要になります。
形あるものであればレントゲン撮影やエコー検査などで異物を確認することができます。
【治療&予防】
まだ誤飲したばかりで、小さいものの場合は嘔吐を促す注射や薬物などによって催吐処置をして異物を吐き出させることができます。また、催吐が難しい食道内異物や胃内異物の場合は内視鏡での摘出をします。内視鏡でも摘出が難しい形状のものや腸内の異物の場合は開腹手術をして摘出することがあります。
予防としては、わんちゃんやねこちゃんが口にしてしまいそうなものは手の届くところに置かないことが重要です。特に犬種的に陽気な犬種や性格の子は誤飲を繰り返す傾向にあるので飼い主さんは片づけを徹底することや、わんちゃんの場合、待てができるようにしつけをきちんとしておくことも重要です。
もし食べてしまった場合は少しでも早く、病院にご相談くださいね。
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